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華道相阿彌流

〒162-0805 東京都新宿区矢来町75-1
TEL:03-3268-6545

500年以上受け継がれる華道の名門
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    相阿彌流からのお知らせプレスリリース
    • 円覚寺 松嶺院

      【詳細版】500年の時を超え、花が語る相阿彌眞相の精神 —華道相阿彌流『開祖相阿彌眞相没後500年記念華展』—

      プレスリリース(2025年3月10日発信)添付資料 華道相阿彌流(かどう そうあみりゅう/本部:東京都新宿区、代表:21世家元 横地画抱/以下、「相阿彌流」)はこのたび...
      2025年4月3日
      プレスリリース
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      500年の時を超え、花が語る相阿彌眞相の精神 —華道相阿彌流が記念華展の開催概要を発表—

      プレスリリース:2025年3月10日発信 華道相阿彌流(かどう そうあみりゅう/本部:東京都新宿区、代表:第21世家元 横地画抱/以下、「相阿彌流」)はこのたび、開祖・...
      2025年3月10日
      プレスリリース
    1

    これからの展示案内

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      【2025年11月29日~12月5日】靖国神社献花展のご案内
    • 2025年11月23日
      【2025年11月22日~27日】第33回いけばな新進作家展(横浜)のご案内
    • 2025年11月22日
      【2025年11月23日・24日】いけばな大賞2025(第98回全日本いけばなコンクール)前期展出品のお知らせ
    • 2025年9月11日
      【2025年9月27日~28日】復興応援いけばな展『つなげよう花の心14』のご案内(東京都・増上寺)
    • 2025年7月22日
      【2025年8月20日~25日】第75回神奈川県華道展のご案内(横浜髙島屋)

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    • 【2025年11月29日~12月5日】靖国神社献花展のご案内

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    華道相阿彌流 生徒作品:伊吹と行李柳の生花 2025/12/11 本部神楽坂 家元教室(Headm華道相阿彌流 生徒作品:伊吹と行李柳の生花
2025/12/11
本部神楽坂 家元教室(Headmaster’s class / Kagurazaka, Tokyo)
相阿彌流(相阿弥流;そうあみりゅう)本部神楽坂教室(家元教室)より、
生徒作品の紹介です。
▫️作家(Artist):
中村 緑水(Ryokusui NAKAMURA)
▫️花態(Category & Form)
古典花 生花 (Seika, Classical Style)
▫️花材(Materials):
・伊吹(Junipers sp. cf. chinensis var. chinensis)
・行李柳(kōri-yanagi / Salix koriyanagi)
▶︎鑑賞の手引き
今回は、いけ手のちょっとした小話から始めて、
相阿彌流本部神楽坂教室の雰囲気もお伝えできたらと思います。
本作品は、教室内、ひょっとしたら流内でも1、2を争う緑色の花材偏愛家・中村緑水の作品です。
とにかく青いもの(緑色の葉が目立つ花材)を愛しており、
1年を通して、ほとんどを檜葉(ヒバ)しかいけない門人です。
今年は展示機会も多く伊吹(イブキ)をよくいけていましたが、
ここ3年か4年近く、記憶する限りでは檜葉と伊吹しかいけている姿を思い出せません。
あまりにも檜葉を愛好する様から、
他の先生がたから「緑の会会長」と名付けられ、
ある年の会員通信(相阿彌流内で配布される軽めの情報誌)では、
「『緑の会』発足」などとして「みんなで緑色のものをいけましょう」というような趣旨のコメントを大々的に取り上げられたほどです。
さらにこの男、「緑の会」と言いつつも、
葉蘭や葉組みものには全く興味を示さないのです。
1年か2年は筆者も彼と共に檜葉をいけ続けていましたが、
ここ1年半か2年くらいの間は、もっぱら葉蘭ばかりをいけていますが、
彼はずっと、その横で檜葉か伊吹をいけ続けているわけです。
恐ろしい男です。
学生の頃もともに檜葉や葉蘭をよくいけていましたが、
あのときは花だって使っていたはず。
ここまでの檜葉愛はどこからやってきたのか……10年以上の付き合いになる筆者にも計り知れません。
さて、本作は、そんな緑色愛好家の彼が(本当に、極めて)珍しく、
緑一色でない花をいけた生花です。
この日の稽古に少し遅れて到着した筆者は、
既にいけ始めている彼が広げている花材のなかに「緑じゃないもの」を見て、
第一声に「おい、浮気か?」と発してしまったほどです(周りでお稽古されている先生がたが、「ぷっ」と笑っていらっしゃいました)。
そして、伊吹のほうだけ先に組み上げるや否や、
「わからん……」「苦手だ……」「入らん……」
などなどと、行李柳(コウリヤナギ)の存在に苦悩し始めたのです。
「何をそんなに困るんだ」と尋ねてみたところ、
「そもそも、これをどう使えばいいのかがさっぱり見当もつかない」とのこと。
これはいよいよ、緑色じゃないものを花材として捉えられなくなってきたのか知らんと、偏愛の行き着く先を憂いてしまいます。
そんなことを心の中でつっこむ筆者を尻目に、
うんうんと唸り続ける中村緑水なのでした。
さて、今回の花材の1つにもなった「緑じゃないほう」こと行李柳。
コウリヤナギまたはコリヤナギと呼ばれる柳の1種ですが、
その名の通り「行李(こうり)」の材料となる植物の代表格です。
行李というのは柳や竹、あるいは藤の枝や蔓を編んで作った収納箱(つづら)のことで、
日本の職人が編んだ柳の行李は100年以上保つと言われるほど耐久性に優れ、また美しい工芸品です。
現在では兵庫県の豊岡杞柳細工が有名で、経産省が指定する国の伝統工芸にもなっています。
本当に100年くらい現役なようで、
戦時中に陸軍か何かの支給品であったらしい柳行李のトランクが、
今でも美しい状態で中古品として出回っています。
柳行李はその美しい白の色合いが特徴で、
今回仕入れたものはまさしくその美しさをそのままに宿す、
淡い色合いと光沢が冴えわたる花材。
長年華道を稽古されている師範の先生ですら「こんなに綺麗な行李柳の花材は見たことがない」とおっしゃるほど高品質なものでした。
本作ではこの行李柳を伊吹に沿わせながら立て、
か細い先端部が自重や風によってなびき枝垂れる風情にまとめ上げられました。
株元(下側)の短い枝はまだピンと伸びている最中で、
上部のほうまで背丈が伸びたものかた垂れ始め、
1番高いところでは垂れたままさらに長く成長していった……という植物の成長の様が作品に組み込まれています。
その上で、あえて基本型に近いかたちできちっといけた伊吹が見せるフォルムに均衡の崩れのようなものをつくり、「侘」の情緒を醸成しているのです。
緑もいいけど、そうじゃない植物も美しいじゃないか。
そんなことを思いながら、筆者は隣で葉蘭(緑一色)をいける。
そんな木曜夜のお稽古でした。
    華道相阿彌流 生徒作品:椿の二重いけ 2025/12/11 本部神楽坂 家元教室(Headmast華道相阿彌流 生徒作品:椿の二重いけ
2025/12/11
本部神楽坂 家元教室(Headmaster’s class / Kagurazaka, Tokyo)
相阿彌流(相阿弥流;そうあみりゅう)本部神楽坂教室(家元教室)より、
生徒作品の紹介です。
▫️作家(artist):
藤田 霞舟(Kashū FUJITA)
▫️花材(materials):
・椿(tsubaki / Camellia cf. japonica)
▶︎鑑賞の手引き
相阿彌流横浜港南台教室の代表師範でもある藤田霞舟が手掛けた作品です。
椿(ツバキ)1種のみを主題とした作品で、
1種類の花材のみでいけることを「1種いけ」と呼びます。
その主題である植物の魅力を純化させて引き出すことがカギとなり、
作品全体での統一感(色彩やテクスチャーなどの面で)は出しやすい反面、
いけ手の花材理解と技量が強く試されます。
そして、今回のように1つの筒に2つのいけ口がある花器を「二重切り」といいます。
伝統的に竹でできていることがほとんどで、
根の側を使った「根付き」(写真の花器のように底部の形に特徴が出る)のほか、
もう少し上の方をつかった真っ直ぐなものもあります。
竹花器は華道において最もポピュラーな花器の1つで、
1口だけ開いた筒(よく「寸胴」と呼ばれます)、
3つ口の「三重切り」から、
さらには「五重切り」、もっといけ口をあけたようなものもあります。
またいけ口の開け方を工夫したものもあり、
流派によってはそうした工芸要素の強い竹筒を見ることができます。
もっと言えば、茶道においてもよく竹花器が用いられ、
小ぶりな竹筒にいけ口をあけ、
壁掛け(こういうものを「掛花入」と言います)にしたものなどは、茶会の写真などでもよく見られるでしょう。
さらには、いけ口が1つの竹筒の高さを、
個々に変えて何本かセットにしたものもあります。
3つであれば「三管」、5つであれば「五管」といった呼び方になり、
縦に花が並ぶ重切り花器とは異なる魅せ方を選べます。
あとは、竹は当然もともとナマモノですので、
乾燥させずに青竹のまま花器にしたりもします。
また模様があったり黒っぽいものもありますし、
漆塗りになったり、さらにそこへ絵が描かれたりなど、
発展形も多様です。
しかしながら、塗りもない茶色い竹筒の風情というのは、
どんな豪華な花器を眺めても飽きのこないものです。
茶道の場で「◯◯好」や銘(工芸品としての作品名)を持った竹花入が存在するのも、
この風情を愛してのことと思います。
このように、「竹製で筒状の花器」1つ取ってもさまざまであり、
それぞれの種類に対するいけ方の違いや、同じような重切りでもいけ手によって全く異なる造型が見られるなど、
竹花器×いけばなの世界は奥深いものです。
個体差も多いので、展覧会で竹花器を見かけたた、
花器だけ見比べてみるのも面白いですよ。
さて「二重切り」の場合、
それぞれの口にどう花をいけるかという花型に特徴があります。
ほとんどの場合において、
片一方は右カーブ、片一方は左カーブといったようにし、
2つの花が向かい合うようにいけるのです。
このカーブのことを、相阿彌では主位(左側に一度振ってから右へとカーブしていく形)と客位(右側に一度振ってから左へとカーブしていく形)と呼んでいます。
流儀によっては「本勝手」「本手いけ」や「逆勝手」「逆手いけ」という呼び方がありますが、
相阿彌流で言うところの「主位」が基本の形態とされる点は共通です。
どちらでいけるかは、飾る場所によって(おおもとは床の間の配置によって)選択されることが多いでしょう。
稽古の場においては、そのときの花材の個性によって選択しています。
1つの考え方としては、
植物が向かうべきところ(すなわち光源)が作品を飾る場所の左右どちらにあるかが基準となります。
たとえば4月に開催された相阿彌流の華道展において、
筆者は必ず客位でいけるということを決めていました。
自身の花席が決まったときからです。
それは、松嶺院(北鎌倉・円覚寺塔頭)の本堂のなかで、
本尊に向かって右側の壁沿いに席が設けられていたからです。
御仏(みほとけ)は、いわば無窮の光明であり、
究極の光源です。
ですから、植物が光へ向かって成長するならば、
御仏のほうへ枝葉を伸ばすであろうと想像して、
ご本尊側へ向かう客位にすることと決めたのです。
また主位と客位は、陰陽の陽と陰を表すとされています。
ですから、主位と客位の花が2つ並ぶ際には、
向かい合って円相を呈するように飾ります。
そして二重切りのような1作に2作の場合には、
主客を1つずついけて向かい合わせることで、陰陽の和合(調和)を表現します。
ですから、それぞれの花を見てみると、上下それぞれで、
上の花のある部分が下の花のある部分に呼応・照応するようにいけられていることが多いのです。
上下の花は、決してパラレルなねじれの関係にはなりません。
二重切りの作品をご覧になるときには、
こうした主客や陰陽のこともなんとなく心に留めながら見てみてください。
2作を一体のものとして楽しむヒントになるはずです。
    【靖国神社献花展(2025年冬) 相阿彌流 展示作品紹介】 2025年11月末から12月初週にかけ【靖国神社献花展(2025年冬) 相阿彌流 展示作品紹介】
2025年11月末から12月初週にかけて、
靖国神社(東京)に相阿彌流(相阿弥流;そうあみりゅう)より21世家元・横地画抱以下門下生の総勢17名が華道作品を奉納・展示いたしました。
靖国神社への献花は超流派の華道団体「靖國神社献華協會」によって行われてているもので、
御祭神奉慰のため御社頭に常時「いけばな」を奉献することを目的に、現在約50の流派・社中が交替で花を奉納し続けています。
■作家(artist):
白政 翠明(Suimei SHIRAMASA)
■花材(materials):
・赤芽柳(aka-me-yanagi / Salix chaenomeloides)
・椿(tsubaki / Camellia cf. japonica)
▶鑑賞の手引き
赤芽柳(アカメヤナギ、正式な植物の名前としては丸葉柳〔マルバヤナギ〕)を大きく用い、
中腹部分に椿をいれることで見どころ(ご覧になる方の目線が真っ先に向かうところ。この場合、中央部分のツバキの花になるでしょう)やボリュームをつくる構成にまとめられています。
椿という植物は、花材の中の花材とでも言うべきものの1つと言えます。
とりわけ、茶道を嗜まれる方にとっては、冬の席では茶花として目にすることが多く「冬のいけばな=椿のいけばな」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
椿は、花もさることながら、その葉もまた無二のものです。
葉は、小さいながらも肉厚で、深い深い緑色にてりっとした光沢を持ち、
非常に強い存在感と格調高さを放ちます。
その葉のなかからぬっと顔を出す赤や白の花は、
ディテールの美しさ、色の美しさ、どれをとっても見事な植物です。
小さな花であるにも関わらず、古来「花の王」と言われるあの大輪の牡丹(ボタン)にも引けを取らぬ魅力があります。
園芸・食・工芸・精油・薬茶など幅広く利用され、中国や日本の文化史に強く根を張る植物です。
本作品では、そんな椿の旺盛さを、
赤芽柳が見せる流麗な線の美と組み合わせることでコントラストを出し、
漆塗りの竹籠にあわせることで古典花らしさを存分に引き出した1作となります。
いけばなにおいては花器(花をいける器)と花材の組み合わせ(取り合わせ)も大切な要素で、
作品を見るときの大きな楽しみどころでもあります。
花材にどんな花器を合わせるかはいけ手次第で、
竹編みのもの、竹そのものを切ったもの、陶製のもの、銅製のもの、あるいは石をくり抜いたものなどなど、
花器にはさまざまな種類があり、それ自体が工芸品・美術品としての価値と魅力を備えています。
そして、華道においては、花器にに「格」のようなものが設定されており、
銅器のなかでも唐物は格が高いですとか、焼き物はその種類や釉薬によって云々といった具合です(このあたりは、とりわけ茶道を嗜まれる方がお詳しいでしょう)。
一方で、花材のほうにも「格」が想定されるものがあり、ものによっては避けるべきとされる花器との組み合わせもあります。
有名どころでは、中国美術の世界では「四君子(しくんし)」と呼ばれる4つの植物があります。
蘭(ラン)・竹(タケ)・菊(キク)・梅(ウメ)の4つです。
これらは草木のなかの君子(立派な存在)とされ、東洋では絵画・工芸のモチーフとして非常によく用いられました。
また「松竹梅」という言葉があるように、松(マツ)・竹(タケ)・梅(ウメ)は縁起が良く格の高い植物として、日本でもおなじみです(こちらも、元は「歳寒三友(さいかんのさんゆう)」という、厳しい寒さに耐える様を讃え縁起物となったものたちです)。
このほか、薬の原料として重宝され、またその名が「難(なん)を転(てん)ず」(≒禍を転じて福と為す)に音が通ずるとして縁起物とされてきた「南天(ナンテン)」なども、格式高い植物として扱われます。
華道においては、こういった花材や器類の選び方に「格」というキーワードが登場することがあります。
流儀によって細かな規定があるものと考えられますが、
このような古くから尊重された植物には、それ相応の花器を取り合わせるべしという考えが、華道にはあるのです。
そうした一種の制約のなかで、どのような取り合わせで魅せるか。
花の造型だけでなく、それらをどのような器と組み合わせているかにも注目してみると、
いけばな鑑賞の楽しみ方を拡げることができます。
調べものを要するためやや敷居の高い楽しみ方にはなりますが、
植物や美術品・工芸品の文化史にも触れることができ、
古典芸能というものをもっと楽しむきっかけにもなりますよ。
—
《靖国神社献花展(2025年冬)相阿彌流展示概要》
■会期:
2025年11月29日~12月5日
■会場:
靖国神社 内苑 拝殿前献花席
■奉納:
靖国神社献華協会
■出瓶者:
華道相阿彌流21世家元・横地画抱、以下門下生
—
#華道 #いけばな
#japaneseflowerarrangement
    【横浜市「港南台」駅に相阿彌流の作品を展示(2025.10.04-10)】 2025年10月上旬に【横浜市「港南台」駅に相阿彌流の作品を展示(2025.10.04-10)】
2025年10月上旬に神奈川県横浜市のJR線「港南台」駅にて、
相阿彌流(相阿弥流;そうあみりゅう)の藤田霞舟が作品を展示いたしました。
港南台駅には改札内に常設の花席(華道作品の展示スペース)が設けられており、
この花席は地元の華道団体「港南台同華会」が設置しました。
現在この花席への展示活動も含めて「こうなん華道部会」ことこうなん文化交流協会華道部会( @konankadobukai )がInstagram上で積極発信されていますので、こちらもぜひご確認ください。
■作家(artist):
藤田 霞舟(Kashū FUJITA)
■花材(materials):
・葉蘭(haran / cast-iron plant / Aspidistra elatior)
・ドライフラワーの蘇鉄(sotetsu / dried leaves of Japanese sago palm / Cycas revoluta)
・ドライフラワーの柳(yanagi / dried branches of willow / Salix sp.)
・霞草(Kasumi-sō / baby’s breath / Gypsophila cf. paniculata)
・紫蘭の実(shiran / seed pods of urn orchid / Bletilla striata)
▶鑑賞の手引き
相阿彌流横浜港南台教室の代表講師・藤田霞舟による現代花です。
葉蘭や柳といった古典花の定番主題となる花材を軸に、
蘇鉄の葉や霞草でモダニティを演出した1作となります。
葉蘭と柳の枝が見せる構造が古典的な情緒と曲線美を演出しつつ、
蘇鉄が入ることでグッと現代花らしさが引き上げられています。
蘇鉄は日本にも自生している(九州南部から南西諸島)植物であるにもかかわらず、見る者に強い異国情緒を感じさせるのはなぜなのでしょうね!
さてここで注目したいのが、
本作品ではいけ手(藤田)が柳の枝と蘇鉄の葉をドライフラワー化させた上で使用していることです。
ドライ化させたことで、柳の枝は樹皮に強い赤みが、
蘇鉄の葉は緑から真鍮(しんちゅう)のような色合いへと変化しました。
この変化後の色によって、葉蘭が持つ強い緑色の個性に同化することなく、
コントラストを作り出してよりモダンな趣を強調しているのです。
同時に、特に蘇鉄の葉について、
青々とした生の状態の葉が持つ強烈な異国情緒をうまくなだめることで、葉蘭や柳が持つ古典的な風情とよく調和してもいます。
夏にも同じいけ手(藤田)がドライ化した花材を用いた作品をポストしましたが、あえて乾燥花材にして作品に組み入れる手法は見事なものです。
柳の紅色を少し霞草で覆って奥ゆかしさも出しつつ、
紫蘭をあえて実(つまり、「花盛り」を終えた植物の状態)で使うことでドライ化した花材にもトーンを合わせながら寄り添うことで、
青々とした葉蘭の勢いと相まって「寂(さび)」の趣を感じさせてくれます。
ところで、華道界においては「現代花」が「自由花」と同義とされることが多く、
独創・前衛・審美的観点の追究といった面を強調されることが少なくありません。
それもまさしく真であることでしょう。
ただ、華道である以上は、
やはりどこかいけばな(古典)との連続性があり、
そこがフラワーアレンジメントといけばな(現代花)の違いであるように筆者(中の人)は考えています。
この作品は、まさに現代花と古典花の連続性を教えてくれているようです。
ぜひ、直近のポストにある古典花と見比べてみてください。
—
《横浜市港南台駅 展示概要(2025年10月上旬)》
■展示期間:
2025年10月4日~10日
■会場:
JR根岸線・京浜東北線「港南台」駅 改札内 常設花席
—
【相阿彌流 横浜港南台教室のご案内】
今回投稿の作品を手がけた藤田霞舟が代表講師を務める華道相阿彌流「横浜港南台教室」は、
親子教室・おとな教室・こども教室の3部門で月1回のレッスンを実施しています。
レッスンは「横浜市港南台地区センター」(JR京浜東北線「港南台」駅より徒歩約10分)にて、
毎月第2土曜日・第3土曜日に以下の組分けで開講しています。
◆毎月第2土曜日
親子教室10:00から11:30
◆毎月第3日曜日
こども教室 10:00から11:30
おとな教室 13:00から14:30
ご見学・体験レッスンも受け付けておりますので、
ご興味のある方は当アカウントのプロフィールより相阿彌流公式Webサイト「教室案内」をご確認ください。
—
#華道 #いけばな
#japaneseflowerarrangement
    【#第57回いけばな彩花展 相阿彌流 出瓶作品紹介】 2025年11月上旬に東京・池袋で開催された【#第57回いけばな彩花展 相阿彌流 出瓶作品紹介】
2025年11月上旬に東京・池袋で開催された『第57回いけばな彩花展』の第1次展に、
相阿彌流(相阿弥流;そうあみりゅう)より橋爪史光が出瓶いたしました。
『いけばな彩花展』の主催団体である東京都華道茶道連盟は、
都内各地域に存在する華道団体・茶道団体(各芸道教授者および有志等で構成)が連盟を結んだもので、
橋爪史光は大田区華道茶道文化協会から出瓶しています。
■作家(artist):
橋爪 史光(Shikō HASHIZUME)
■花材(materials):
・鶴梅擬(tsuru-ume-modoki / Japanese bittersweet / Celastrus orbiculatus)
・羽毛鶏頭(umō-keitō / plumed cockscomb / Celosia argentea cf. var. plumosa cv.)
など
▶鑑賞の手引き
写真の作品は、鶴梅擬(ツルウメモドキ)と羽毛鶏頭(ケイトウ)を主題に紅葉と緑で彩りを加え、
「彩花展」の名にふさわしい鮮やかな拵えにまとめ上げられています。
ツルウメモドキは、はじめ真っすぐに枝を伸ばしますが、
成長の過程で、途中からはほかの植物などに巻き付くように登りあがる性質がある不思議な植物です。
秋~晩秋(10月~12月頃)が実のなる時期で、実は葉が落ちても残り続けて目立ち、鳥に食べられるように設計されています。
熟したはじめのころは淡い黄色をしており、葉が落ちる頃には橙色から赤色に染まってより目立つようになり、写真のように1つの枝に様々な実がついて目を楽しませてくれる様子も愛らしいのです。
いけばなの花材としてのツルウメモドキは、この時期ではおおむね落葉後の実つきという状態で流通します。
先述の通り、1本の枝にまっすぐな部分と巻いている蔓(つる)状の部分とが併存しており、
とりわけ先端側の蔓の部分が花材1本1本で大きく違う個性を備えています。
したがって、いけ始めて枝を曲げる(これを「撓める(ためる)」と言います)以前に、
まずどの枝をどこで活かそうかという、選定眼が重要となります。
個性溢れる枝たちを吟味した上で作品の完成イメージを思い描き、そこからいけ始めるわけです。
檜葉(ヒバ)や赤芽柳(アカメヤナギ)のような木であれば、花材用のものとしては比較的「真っすぐ一直線」なものに出会えることが多く、
それを撓めることで理想的表現を追究していくことができます。
言い換えれば、人間の作為の入り込む余地が大きいのです。
対して、ツルウメモドキのように1本1本で個性もまばらな植物は、
作為的に型へ落とし込もうとすればするほど、ツルウメモドキが本来持っていた魅力を損なってしまうことにつながりかねません(これは、本当は檜葉のような「素直な」花材でもそうなのですが!)。
こういった事情から、
ツルウメモドキはいけ手の美的感覚・審美眼や、
その植物(枝)のどこに・どういった魅力を感じ、それをどんなところで・どんなふうに活かしてあげたいかという、植物に寄り添うこころが現れやすい花材の1つです。
そして、その植物本来の性質を尊重するこころ(自然)と華道のわざ(作為)とがどこで交わるのか。
自然と作為のせめぎあいや交点の如何を見るのも、華道作品の楽しみ方の1つになります。
ぱっと見て「綺麗!」。その次に、じっくりと見て「ふむふむ……」と腰を据えてみるのも楽しい時間です。
さて相阿彌流には「生け花は花を生くるにあらず。心を生くるなり」という相阿彌(室町時代に足利将軍家に仕えた僧侶・文化人)の言葉が伝わっており、
これを流の訓辞として華道に臨んでいます。
すなわちいけばな(華道)とは、花を器に挿す行為なのではなく、いけ手の心を花(作品)に注ぎ込んで具象化することなのだというのが、相阿彌流の教えです。
さて、写真をご覧いただいている皆さまは、この写真からいけ手(橋爪)のどんな「心」をお感じくださっているでしょうか?
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《第57回いけばな彩花展 開催概要》
■会期:
2025年11月5日~10日
(第1次展:5日~6日/第2次展:7日~8日/第3次展:9日~10日)
■会場:
池袋 東京芸術劇場 5階ギャラリー①
■主催:
東京都華道茶道連盟
■後援:
東京都
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【相阿彌流 戸塚教室のご案内】
今回投稿の作品を手がけた橋爪史光が代表講師を務める華道相阿彌流「戸塚教室」は、
月1回、土曜日クラス・日曜日クラスに分けて戸塚駅前の男女共同参画センター横浜「フォーラム」にてレッスンを開講しております。
ご見学・体験レッスンも受け付けておりますので、
ご興味のある方は当アカウントのプロフィールより相阿彌流公式Webサイト「教室案内」をご確認ください。
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#華道 #いけばな
#japaneseflowerarrangement
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